秋晴れの清々しい季節がやってきました。増上寺三解脱門(三門)公開もあと一ヶ月足らずとなりました。増上寺の周辺には赤い実を付けた木や、紅葉の準備にかかった銀杏が見えます。
また、大門から三門に至る途中の廣度院(増上寺の子院)では、「東京文化財ウィーク2022」の一環として練塀に関する展示の準備がされていて、増上寺に関する絵などが展示されていました。
三門の急な階段を登って楼上に入られると、多くのお客様はオオッと感嘆の声を挙げられます。楼上には金色に輝く釈迦三尊像と、いろいろな表情、仕草の十六羅漢様が居並び、これらが照明で照らし出された様子は、神々しく神秘的でもあります。
お客様に教えていただいて始めて気が付いたのですが、この釈迦三尊像の金の衣にはきれいな模様が描かれています。遠くから見ると単なる陰影にしか見えませんが、あらためて近くで見ると本当にきれいな模様でした。
また、お釈迦様台の蓮華下には獅子が隠れていて、お釈迦様の威厳を示しています。細かいところをよく見るといろいろな発見があり、また一段と興味を覚えます。文殊菩薩像の台座の下の獅子も目が輝いており圧倒される感じがあります。
戦後2度めの三門公開もあと一ヶ月を待たずに終わってしまいますので、この機会に是非ご覧いただきいと思います。
400年間、何度も遭遇した大きな地震にも壊れずに残り、本殿や霊廟は焼けてしまった世界大戦にも焼けずに、私たちに400年前の世界にタイムスリップさせてくれる三門です。
木組で組まれた柱を見てると、その技術の素晴らしさに圧倒されます。
一般公開は残り一か月になってきました、心残りのないよう見ておきたいです。